Category : そもそも専業「主夫」とは?その現実

夢破れて…見つけた新たな生きがい

近年では、専業主夫という道を選ぶ男性も多くなってきています。かつては、男性が働き、女性が家庭を守る…これが一般的な家庭の形でした。しかし、女性の社会進出が進んだ今日においては、逆に女性が外で働き、男性が家庭を守る…そんな家庭も多くなってきているのです。

と言っても、まだまだ専業主夫に対する偏見がまったくないわけではありません。そんな中、どうして主夫という道を選ぶことになったのでしょう? そこにはさまざまな理由があるはずです。 ここでは、夢破れて主夫という道を選んだ方のお話をしてみましょう。

夢を実現することができないうちに中年に…

Aさんは10代のころからプロのミュージシャンを目指してバンド活動を続けていました。彼のバンドは実力も高く、それなりの評価も受けていたことから、大手レーベルからCDを出すほどまでには至らないまでも、ライブ活動や自主制作CDの販売などによってわずかながらの収入を得ることができていました。

もちろん、それだけでは生活をすることはできませんので、アルバイトなどでなんとか食いつないでいる、という状況でした。

バンドの人気は徐々に高まり、小さなライブハウスを周る全国ツアーができるほどにまでなっていたことから、このまま活動を続ければ、ミュージシャンとして生活をすることができるはず…彼はそう考えたのです。

しかし、現実はそれほど甘いものではなく、彼が30代に入ったころからバンドの人気は頭打ち状態となってしまいます。どんどん若い世代のバンドに集客面でも追い抜かれて行きました。 それでも、なんとか活動を続けたものの、30代の半ばにはついに、中心メンバーの脱退によってバンドは解散することになってしまいました。

Aさん自身は音楽への情熱を失ってしまったわけではありませんが、さすがにこの年齢から新たにバンドをはじめることもできず、就職活動をはじめました。

パートナーを支えて行くという生き方

高校を卒業してからは、音楽活動を生活の中心としていましたので、30代半ばになるまでAさんにはまともな職歴もありませんでした。そうなれば、当然就職活動は難航することになります。 ましてや、当時は長引く不景気の影響もあり、戦後最大級の就職難の時代。簡単に仕事が見つかるわけがありません。

そんな状態の時に、いつも彼を支えてくれていたのが、もう付き合って10年近くになる恋人の存在でした。 何度か結婚の話にもなりましたが、まともな職がないことを理由に彼は拒んできました。

彼女は大学を卒業後、大手企業に就職し、すでに役職にまで就いているキャリアウーマン。収入も多く、蓄えも十分にありました。 Aさんは結婚すれば男性が仕事をして家計を支えるもの…そんな考えを持っていましたので、主夫になる気はありませんでした。しかし、現実的に仕事をすぐに見つけることはできません。 結局、彼女の説得もあり、しぶしぶ主夫になるべく結婚を決意しました。

最初は主夫に対して偏見を持っていたAさんですが、実際に新しい生活をスタートさせると、外で働く大切なパートナーを支えることで、音楽に変わる新たな生きがいを見出すことができました。 主夫になれば生きがいを失ってしまう…そう考えてしまう方も少なくないかもしれません。しかし、大切なパートナーを支える主夫という生き方に生きがいを見出すことも、視野に入れてみてはいかがですか?

Recommend